ホーム > ブログ一覧 > 切断加工における接着剤の選択 ②

切断加工における接着剤の選択 ②

加工技術   2015.01.07 (水) 10:22 AM

2015年1月7日

今朝は厳しい冷え込みでしたが日中は日差しがあって室内はぽかぽかとしています。

 

前回に続いて接着剤の話になりますが、今回はエポキシ系接着剤のメリットやデメリットを考察して見たいと思います。

 

エポキシ系接着剤のメリットとしてまず考えられるのは接着強度の高さです。

接着強度の数値的な比較ではエポキシ系接着剤が300kgf/cm2程度なのに対してホットメルト系の接着剤ではその1/3~1/10位の様です。

 

メリットの2番目として常温で取り扱えて材料やベースプレートを加熱する必要が無い事が挙げられます。材料を加熱する場合はそれなりの設備や熱衝撃によるクラックを防ぐ配慮が必要ですが、エポキシ系接着剤では加熱の必要が無く、また、接着剤自体の発熱や収縮もありません。

 

ではエポキシ系接着剤のデメリットはと言うと「剥離の困難さ」に尽きます。

「切断加工における接着剤の選択 ①」に書きました通り弊社の接着は加工の為の仮固定で加工後は剥離除去する必要が有ります。一般的にエポキシ接着剤の剥離には高温の加熱や特殊な薬剤が必要とされますが、材質によっては高温での変形や、薬剤での変質も考えられ、簡単にはゆきません。

 

その為、剥離除去技術の向上がエポキシ系接着剤を加工で使う上でのポイントとなります。

弊社では加工品にダメージを与えない独自の剥離除去技術を開発し、お客様より評価いただいております。今後とも技術の向上を計って品質向上を計ってゆきたいと思います。